フェノメナのマーケティング担当のとしです。
以前、産業用機器の分野でもUIに対する関心が高まってきたと書きました。
その後もビッグサイトの様々な分野の展示会に行ったりして、幅広い産業分野の事業に携わっている方たちと情報交換、意見交換を続けています。時には、会社に訪問させていただき、じっくりお話をさせていただく機会もいただいています。
今感じているのは、産業用機器の世界でUIデザインの仕事に取組むには民生用分野で培ったノウハウやセンス、スキルにもう一つプラスアルファの何かが必要なのではないかということです。当然専門分野としての知識も勉強する必要はありますが、それ以外に、です。
民生用分野では(個人的な趣味を交えつついろいろ言う人はいますが)良いUIデザインかどうかの感性面での評価は、何となくある範囲に収まっているように思います。
スマホが登場した時、アップルはその「感性の幅(範囲)」を把握することに成功していたのでしょう。それがスマホのスタートだったと言えます。
逆に言えば、だからはっきり定量化した評価基準が定められないままにUIデザインがここまで進んできたようにも思います。
方や産業用機器の分野では、無数に近い極めて多種多様の産業領域で、それぞれの事業に携わっている人の(仕事の内容に関しての)感性の種類や範囲、幅がそれぞれ異なって存在しているのではないかと考えています。
船舶操舵室で仕事をする人にとっての装置のUI、工場で大がかりな試験を担当する人にとっての試験装置のUI、倉庫でフォークリフト作業に従事する人が使うタブレット端末のUIなど。多くの人たちと話し合ってきたことを振り返ってみると、仕事の上ではそれぞれが異なった感性の持ち主であるように思います。みなさん、個人的にはほとんど共通のUIを持ったスマホを使っているのに、です。
それが何なのか、突き止めてみたいと思っています。
次回(いつになるか分かりませんが)私が書かせていただくブログがそのレポートの1号になることを期待していてください。