以前、ある企業で商品企画の仕事をしていた時期があります。
その仕事をする時によくあるのは、競合他社のデータを並べてそれを上回る商品を企画するやり方でした。
冷静になって考えると、それは使う(買う)側の人を見ていない、間違ったやり方ですね。
お客様(使う人)が望む商品を考えようと、アンケートを行ない、それをもとに商品を考えるやり方もありますが、一見お客様のニーズをくみ上げているようで何かが足らないのです。
お客様が具体的に言い表すものは、すでに世の中に存在している「顕在的」なことで本当に新しいアイデアとは言えません。
お客様が本当に新鮮な驚きをもって受け入れてくれるのは、これまで世の中に存在しなかったものの出現なのです。そしてそれがお客様の「潜在的な」ニーズに合致している時は、爆発的にその商品は売れていきます。
それはどうやって考えればいいのでしょう?
それは企画者のクリエイティブ力です。世の中の様々な人との対話の中からヒントを見つけ出し、形にしていくのです。ただ、そのためには常に「どうしたら良いのか」という問題意識と、「こうしたらこうなるのかな」という仮説を持ち続けていることが欠かせません。それをもとに話をしていると「ひらめき」が生まれることがあります。
UIデザインについても同じことが言えるのではないでしょうか。
「常に問題意識を持って人と話をする」
オンラインで仕事をする機会が増えていますが、できれば直接会って「空気感」を感じながら話していきたいものです。(遠慮なく人と会える日が早く来ることを願っています。)
十数年前にアメリカからスマートフォンが生まれ、その後もアメリカ勢に押されっぱなしのこの世界の潮流をあなたの力で変えていきましょう。
(とし)