こんにちは。
フェノメナエンターテインメント デザイン担当の山男です。
iPhone Xの登場でスマートフォン画面の縦長化が始まり、去年からはAndroidも追従しつつあります。例えばNTTドコモのラインナップを見ると、以下のようになっています。(2019.09.27時点)
【 21:9 】Xperia 1
【 19.5:9 】AQUOS R3 / Huawei P30 Pro
【 19:9 】Galaxy S10 / S10+ / AQUOS R2
【 18.7:9 】Huawei P20 Pro
【 18:9 】その他の端末すべて
最低でも 【 18:9 】 となっており、数年前まで主流だった 【 16:9 】 は見る影もありません。(例外は「らくらくホン」)
最近まではアプリをデザインする際の基本アスペクト比も 【 16:9 】 でしたが、それでは時流に乗っていないことになってしまいます。
iPhone Xおよび派生シリーズの登場で1レイアウトでの画面デザインは難しくなっていた流れが、いよいよスマートフォン全体に波及した印象があります。
コンテンツをひたすら積み下げていくタイプのアプリであれば、単純に表示領域が増えただけとも解釈出来ますが、スクロールさせずに1stビューにフィックスしたデザインのアプリだと、なかなか悲惨な状態になっているものも出て来ているようです。
ここまでアスペクト比が変わってくると、単に見た目としての画面デザインだけではなく、操作性まで大きく変わっていると考える必要があります。
一番影響が大きいのは、やはりヘッダー部分でしょう。画面の主要な操作を配置することも多いのですが、既に気軽に操作出来る場所とは言えなくなってしまいました。
「< 戻る」ボタン等はその筆頭で、各OS・メーカーで代用UIの検討が盛んに行われているようです。
自分は最近「Xperia 1」に機種変更しましたが、戻り操作はSONY独自のサイドセンスで代用する機会が多くなりました。ただ、画面上のボタンほど確実性が無いのがストレスになっています。
Android端末のアスペクト比の変化は、端末が一斉に切り替わるiPhoneに比べるとインパクトが弱い (今だ!というタイミングが計りにくい) ところがありますが、今年はいよいよその大変革期が訪れたと考えて良いでしょう。
ただ、 【 16:9 】 辺りの使い勝手が良かったこともあり、いつまでこの縦長化が続いていくかは分かりません。
今後も各社の動向をウォッチして、どのアスペクト比をファーストとするか、1レイアウトで対処出来るかを探っていきたいと思います。