minimal 装置のUIデザイン
「ミニマルファブプロジェクト」は今までとは大きく異なる概念で半導体製造を行うシステムです。
現在、製造装置や製造環境の開発が進められており、フェノメナエンターテインメントでは全ての製造装置の操作部を統一するための仕様設計・デザインとガイドライン策定を行っています。
汎用的なOSのGUIシステムを使用せず、異なるメーカー間で装置の操作画面を統一することはとても困難なため、私たちの経験をできるかぎり投入して実現へのサポートを進めています。
1. ユーザーインターフェースガイドラインの発行
装置メーカーが参照し、共通した操作画面を設計・開発するためのユーザーインターフェースガイドラインを策定し発行しました。
全装置で共通化する操作画面遷移と各画面内の表示要素を定義することを中心に作成しています。
さらに、装置個別で用意する画面のために、画面の基本レイアウト、文字サイズと色、コントロールパーツについて規定化しています。
また、図記号や機能の色彩配分についても規定化し、メーカー独自で操作画面を展開しても最低限の統一感を保てるように記載しています。

発行したガイドライン »
ガイドラインの記載概要を閲覧できる資料です。
※規定の詳細は閲覧できません。(PDF 750KB)
2. サンプルソフトウェア開発
全装置で共通化する操作画面については、実装用開発環境(デジタル社製GP-Pro EX)でサンプルソフトウェアを開発しました。
サンプルソフトウェアを雛形として使用して、装置ごとに部分的なカスタマイズを行うだけで実装できます。
インジケータアニメーションなど開発者の手間がかかる要素もパーツ化して組込んでおり、開発効率を上げることができます。
3. 画像パーツセットの用意
ガイドラインで定義している見た目を再現するための画像パーツをキット化して提供しています。
ボタンのテクスチャーやアイコンパーツ、各種インジケーターや操作ガイダンスのためのイラストなどを用意しました。
RGB565色への最適化や透明色設定、メモリー転送のための最適化など各種処理を完了した状態であり、開発環境に読込んでそのまま利用できる画像パーツ集です。
ユーザーインターフェース統一
minimal fab 構想における重要な要求の1つは「全ての装置は規格統一されている」という点です。
装置は寸法だけでなく外装デザインも統一されます。完成した製造ラインは機能は異なっていても同じデザインの装置が整然と並ぶ未来工場的な情景が形成される予定です。
外観デザインだけでなく、操作部と操作画面も統一されます。これは今までに実現したことのない事です。
日本発の未来型製造現場の姿を実現するために弊社も本プロジェクトへの協力を進めていきます。