GUIや画面コンテンツをともなう製品開発において、商品企画時、外部仕様の設計初期時において、製品のオーバビューを把握するためのシミュレータを作成することは、プロジェクトの進行にとって有効です。 特殊なユーザインタフェースを搭載したり、一般的ではない操作要素を有する製品の場合、仕様構想段階での操作感覚の把握は、その後の設計に対して大きなアドバンテージをもたらします。 さらに、仕様設計者、コーダー、GUIデザイナー、営業担当者など多数の開発従事者に対して、早い段階で製品の外部イメージを把握してもらうことが可能で、仕様書だけでは理解しにくい外部仕様のイメージを一目瞭然で伝えることができます。
[留意すべき点] シミュレータの作成は、進め方によっては、製品ソフトウェア開発と同じような設計とコーディングが必要となってしまう場合があります。シミュレータ制作の目的を明確化し、最も基礎的な外部仕様イメージの先行表現程度とし、制作コストと期間を抑える必要があります。
[シミュレータの開発ツール] シミュレータを開発するには、グラフィック表現が楽で、開発工数の少ないツールが望ましいといえます。開発しようとする目的や予算に応じて選択が必要です。 最も簡便なものは、htmlにより表現する方法ですが、操作感覚などリアリティを求める場合は、VisualBasic、MacroMedia Director、MacroMedia Flashにより作成します。短時間で手軽に雰囲気を確認したりプレゼンするにはFlashが適しています。より本物に近いプログラムやBMPで構成された画面の動きをシミュレートするにはDirectorが適しているといえます。
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